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映画「最初に父が殺された」

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世界から注目されるNetflix映画「最初に父が殺された」を最高にオススメするワケ!ネタバレなしで全力紹介!

カンボジアの歴史を語るうえで切り離すことはできないクメール・ルージュ。
今回は、名女優アンジェリーナ・ジョリーが指揮を執り、一人の少女の実体験を基にクメールルージュの時代をリアルに描いた映画「最初に父が殺された(原題:First They Killed My Father: A Daughter of Cambodia Remembers)」をご紹介します。
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「最初に父が殺された」

あらすじ

ルオンの父は政府の役人だったため裕福な暮らしを送っていた一家。しかしベトナム戦争の余波を受け、アメリカからの攻撃を受けたカンボジアは、巨大な反米組織が生まれる。1975年にポルポト率いる反米組織、クメール・ルージュが市街地に侵攻をはじめ、ルオン一家の平穏な暮らしが一転。多くの人々がプノンペンを追い出され、行く先もわからぬまま歩き続ける。やっとの思いでクメール・ルージュ統治の農村に辿り着いた一家は、同じ色に染められた服、同じ髪型で悲惨な労働を強いられている人々を目の当たりにする。過酷な日々が続く中、突然ルオンの父が呼び出されて…。

製作秘話

あの名女優アンジェリーナ・ジョリーがここまでカンボジアに惹きつけられた理由はなんだったのか?

実はアンジーと今作品の原作著者、ルオンとの出会いがはじまりでした。
アンジーは映画『トゥームレイダー』の撮影時にロケ地カンボジアを訪れました。そこで彼女は現在も残るカンボジアの深刻な問題を目の当たりにします。未だに足元には地雷が残り、恐怖を抱きながら生活する人々が多くいる…。そんな現実をマスコミに伝えたアンジーのもとに一冊の本が届きました。それが今作の原作、ルオンの回想録でした。 そこからアンジーは自らルオンのもとへ赴き、カンボジア各地を共に巡り、今回の映画化の決断に至りました。

映画制作にあたっては、リティ・パニュと共にプロデューサーを兼任し、より実体験に近い作品になるよう進めていきました。リティ・パニュはクメールルージュにより両親を亡くし、自身の記憶でもある当時の虐殺を土人形を使って描いた映画『消えた画 クメール・ルージュの真実』を監督。彼の協力もあり、カンボジアの歴史をより忠実に映し出す作品を作り上げることができました。

評価

4.2

この映画はカンボジアの暗黒時代を生き抜いた一人の少女の視点で終始描かれているため、まるでドキュメンタリー映画並みに忠実に再現されていますが(グロテスクなシーンは少ないです)、要所ではハリウッド映画のような圧倒的な迫力も感じられる、非常に完成度の高い作品です。

カンボジアの歴史に詳しくない人や、ドキュメンタリー映画の生々しさは苦手…という人でも、世代問わず見やすい作品となっています。

注目ポイント
『家族愛』『人間の非力さ』を学ぶことができる映画

①会話が非常に少ない!自分なりの想像を膨らませて楽しめる!

ルオンの口数の少なさや、家族以外には話しかけないような描写は、たった5歳の少女が何もわからず不安で混乱している様子をうまく表現しています。その分、ルオンの数少ない言葉一つ一つはいくつも解釈ができるような重みのある言葉が多いです。 会話シーン以外にも、ルオンの感情を暗喩するポイントが無数に散りばめられています。 過酷な労働をする時にルオンの視線が追っている先などに注目すると、ルオンの想いを読み取れて、さらに楽しめます!

②クメールルージュと一般市民の違いに注目!

クメールルージュと市民の見た目差は作中で明確に表現されています。 主体性を排除するために実際に行われていた政策を忠実に再現していますが、それだけではなく、要所での彼らの『表情』の違いに注目すると、見た目だけではなく心情面での違いがはっきりと見て取れます!人間の恐ろしい一面が垣間見れるかも…。

③色の少ない描写の中で『赤』が意味を持つ!

服装を統一させられたり、土埃を浴びて全体的に薄汚れたような色のない描写が続きますが、そんな中で重要な意味を持つのが『赤』。最初のシーンでルオンの姉が大事にしていた晴れ着が赤だったり、綺麗な池に咲く赤い花を眺めていたり…作中に登場する赤いものに注目すると、状況の目まぐるしい変化に気づけるかも!クライマックスにも赤い花が出てくるので探してみてください。

とにかく、見ている間はルオンと自分を重ねて見入ってしまうこと間違いなし。
そして見終わった後は家族愛の力と人間の非力さという、正反対の二つを思い知る、なんとも不思議な感情に陥ります。
見ようか迷っている方、声を大にして『見て損なし!!!』と最後に念押ししておきます。
このポイントに注目しながら、是非ご覧ください。

作品情報

制作年2017年
制作国アメリカ
上映時間136分
監督アンジェリーナ・ジョリー
脚本アンジェリーナ・ジョリー、ルオン・ウン
原作ルオン・ウン
出演スレイモック・サリウム、コンペーク・ポーク、ソチェアータ・スウェン
受賞歴 第75回ゴールデングローブ賞最優秀外国語映画賞ノミネート
第90回アカデミー賞外国語映画賞カンボジア代表作として出品

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