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very berry 中川 裕聖子さん

  
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   カンボジア産のハンディクラフトショップ
very berry 代表の中川裕聖子さん   

       
     

カンボジアメイド、ハンディクラフトにこだわりセレクトショップを経営する中川さん。
日本での仕事を辞め、自らお店を立ち上げた経緯とは。

very berryとは?

very berryは2009年4月に中川裕聖子さんが立ち上げたカンボジアの雑貨ショップです。バックやアクセサリーなど、現地の作り手さんが1つ1つ丁寧に製作した「手作り」にこだわった商品の数々を販売しています!

very berryという名前の由来は何ですか?

カンボジアの人にも日本の人にも覚えてもらいやすい、キャッチーでかわいいイメージの名前にしました。ショップを始める際に、カンボジアの雑貨のあか抜けないような固定概念を裏切る良い名前はないかと考えに考えて、ポップで可愛い!と思ったのでvery berryにしました。

中川さんの商品へのこだわりやお気に入りのお土産は何ですか?

地雷や貧困などのネガティブなイメージを持って訪れる観光客のほとんどは、実際に訪れてみるとその固定概念は覆されます。おしゃれなホテルが建ち並び、カフェやレストランでは外国人が優雅に食事をとり、車やバイクも多くまさかこんなに発展しているなんてと驚く方も多いと思います。それと同じようにカンボジアにもステキな雑貨が‘たくさんあるんだよ、ということを知っていただきたいと思って外国人の方にも通用するクォリティは大切にしています。 私が特に好きなものはのウォーターヒヤシンスで作られたカゴバッグです。

セレクトショップ立ち上げの経緯

初めてカンボジアを訪れたきっかけは何ですか?

2001年に東南アジアをバックパッカー旅行をしたのがきっかけです。タイのカオサン通りでアンコールワットの大きなポスターを見たのが運命の出会いです。陸路で国境を渡り、入国したカンボジアはイメージ通りの貧しい国でした。ですが、貧しいにもかかわらず笑顔がステキでおおらかで、たくましい。「なんなんだこの国は」。その時に感じた、強烈な印象が忘れられず、日本での会社員生活の合間に、カンボジアを行き来するようになったのです。

なぜカンボジアで仕事を始めたんですか?

日本で働きながらカンボジアに足を運ぶ生活を約4年続け、こんなに好きならカンボジアで働こうと思いたち、2005年に移住することを決意しました。現地には旅で足を運んでいた際に仲良くなったカンボジア人や在住の日本人もいましたし、元々観光業でホテルや旅行会社で働いていたこともあり、観光都市であるシェムリアップに行けば仕事も何とか見つかるだろうという気持ちでした。そして、移住して1ヶ月ほどで現地の旅行会社に仕事が決まり働き始めました。

なぜセレクトショップを立ち上げようと思われたんですか?

旅行業でお会いするお客様から「カンボジアのお薦めのお土産は何ですか?」という質問が多く、木彫りや石彫りの彫刻またはアンコールクッキーとお答えしてしていました。当時、観光客がお買い物をする、オールドマーケットやナイトマーケット、大型土産物店に並んでいる商品はそのほとんどがタイやベトナム、中国の工場で大量生産された安い製品ばかりでした。この国には自国で作られたお土産と呼べるものはないのだろうか・・・、と疑問に思ったことがきっかけです。それがあるのに知られていないだけなのか、それとも全くないのか。あるのなら、それを観光客に販売していってはどうか、という妄想を温め続け、思い切って3年間勤めた会社を辞め、カンボジア一周ハンディクラフトを探す旅に出ることにしました。お土産になりそうな製品を各地で見て回り買い取りしたり、製品づくりを現地の方とはじめました。当時は資金がなかったのでホテルの中のお土産屋さんや、町のお土産屋さんにおかしてもらって販売する、というのをおよそ2年間続け、それがコンスタントに売れるようになった際に、今の物件と出会い2012年に自分のお店をオープンさせました。

お店立ち上げ時に経験した苦労

お店の立ち上げで1番苦労したことは何ですか?

作り手さんたちとの製品作りに対する考え方の違いです。
お店を始めたばかりの頃は、インターナショナルスタンダードを目指して、作り手にも厳しく接していました。例えば、作り手さんに新商品のサンプルを作ってもらい何度かの試作を経て出来上がった後に、まとめてオーダーを入れます。すると出来上がってきたものは、サイズもばらばら、品質もサンプルとは違うものが出来上がってきます。「これだとお客さんは買ってくれないので買取はできない」と伝えると、怒って「もう2度とあなたに製品は作らない」と言われてしまったことは何度もありますし。先に預けていたデポジット(前払い)が帰ってこなかったこともあります。納期という言葉は知っていても、守られることはありません。何度も何度も村に通って疲弊して「どうしてわかってくれないんだ」と落ち込むこともありました。今、振り返ると村の人たちは裕福ではないため、作ったものを買ってもらわないと困るのは当たり前であり、はじめからインターナショナルスタンダードを求めた私が間違っていたことも、あの時の失敗から学んだことはたくさんありますし。

仕事をする上で大切にしていること

自分の中で大切にされている軸はありますか?

私たちのお店は観光客と作り手をつなぐ橋渡し的なお店である、と考えています。
作り手には、良い品質の製品を作ること。大きさがまちまちだったり、素材の質が悪かったり、気まぐれに作らない。納期にあまりにも遅れたりしない。そういったモノ作りをすればきちんと正当な金額を支払います、と、そういうことをきちんと理解してくれている作り手さんたちが今では残っています。 お客様に対してはローカルのマーケットで売られているものと私たちの製品の違い、を分かってもらえるようにご説明したり商品のポップを作ったりしています。工場にて大量生産された商品にはない手のぬくもりや作り手たちの背景などをお伝えしています。

現状と今後の展望

新型コロナウイルスの影響はどれほどありますか?

シェムリアップは観光都市でもありますし、お客様の9割が観光客のためコロナの影響はとても大きいです。カンボジアは仏教の教えがまだまだ広く浸透していて助け合う精神の国だな、と感じることが生活の中でも節々にあるですが、コロナの今、お店の大家さんが費用を大きく下げてくれたことで、固定費はぐんと抑えられ、スタッフも解雇せずなんとかお店は開け続けています。ただ、収入がほぼ途絶え閉めるという選択肢がある状態でも継続しているのはただただこの仕事にやりがいを感じ、好きなのだな、と改めて感じています。

最後に、今後の展望を教えてください

より良い製品を増やして、お客様が戻ってきたときのために備えたいです。コロナの影響でマスクなども販売始めました。新商品開発や海外へ向けたオンライン販売にも力を入れてゆきたいです。

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